apt と apt-get の違い

ラズパイ関連の記事を見ているとaptを使用している記事とapt-getを使用している記事が混在しています。少し気になったので調査してみました。

apt と apt-get の違い

apt(apt-get)は、パッケージ管理用のコマンドとなり、Debian系のOSで使用されます。Debian管理者ハンドブックによると「aptはapt-getの持っていた設計上のミスを克服しています」と記載されているので、aptを使用するのがよさそうです。

apt-get は最初のコマンドラインベースフロントエンドで、APT プロジェクト内で開発されました。apt は APT から提供されているもう一つのコマンドラインベースフロントエンドで、apt-get の持っていた設計上のミスを克服しています。

Debian管理者ハンドブッ 6.2. aptitude、apt-get、apt コマンド

その他には、upgradeに差異があるようです。apt-getはアップグレード時の条件が厳しく、バージョンアップによる依存関係変更により、未インストールパッケージのインストールが必要となる場合はアップグレードを停止するようです。慎重にアップグレードするならば apt-get upgrade、最新にアップグレードするならば apt upgradeとするのがよさそうです。

apt-get のアップグレードパッケージの選択規則は aptitude や apt よりも少し条件が厳しいです。なぜなら apt-get upgrade は現在のパッケージ構成を変えないからです。つまりパッケージの新バージョンで導入された新しい依存関係により現在インストールされていないパッケージをインストールする必要が生じた場合はパッケージの新バージョンをインストールしないからです。

Debian管理者ハンドブッ 6.2. aptitude、apt-get、apt コマンド

まとめ

基本的にはaptの使用で問題はなさそうです。アップグレード時の挙動に違いがあるようですが、商用レベルでの使用でなければ、最新版を利用するのが良いかと思います(地雷を踏めば、色々勉強にもなりますしね)